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WANDS「PIECE OF MY SOUL」 

PIECE OF MY SOUL
PIECE OF MY SOUL
posted with amazlet at 18.08.13
WANDS
ビーグラム (1995-04-24)
売り上げランキング: 35,779


☆収録曲☆
A01. FLOWER:★★★★☆
A02. Love & Hate:★★★★☆
S03. 世界が終るまでは…:★★★★★
B04. DON'T TRY SO HARD:★★★☆
B05. Crazy Cat:★★★☆
A06. Secret Night ~It′s My Treat~:★★★★★
B07. Foolish OK:★★★★
B08. PIECE OF MY SOUL:★★★★
B09. Jumpin' Jack Boy ~Album Version~:★★★★
A10. MILLION MILES AWAY:★★★★★

発売日:1995年4月24日
レーベル:B-Gram Records

WANDS、4thアルバム。前作『Little Bit…』から1年半振りのリリースで間に発売されたシングル3曲を含む内容となっております。また、今作発売以降はシングル2作、ベストアルバムをリリースした後ボーカルの上杉昇とギターの柴崎浩が脱退した為結果的に現体制(第2期)最後のオリジナルアルバムとなりました。

まずM1「FLOWER」はどんよりと重みのあるロックサウンドと内省さと葛藤を感じさせる歌詞が印象的な仕上がりでアルバム1曲目にしてこれまでとは方向性が違うのを明確に示した一曲になってます。歌詞に関しては歌い出しの"パンクロックを聴きながらミルクを飲む老婆"が特に目を引きますね。どんな老婆なのか聴くたびに考えてしまいます(笑)。

M2「Love & Hate」は従来のポップでキャッチーな要素と今作ならではのロックサウンド、そして内省的な歌詞といった要素が程よく混ざった仕上がりで今作のアルバム新曲の中ではM10と並んで聴きやすい一曲になってます。

そしてM3「世界が終るまでは…」は8thシングルでアニメ『スラムダンク』のEDテーマ。織田哲郎の作曲による強いメロディとダイナミックなロックサウンドでこれまでのポップな方向性から一歩前に進んだ仕上がりは聴いていてグッと掴まれるものがあり大ヒットした事やスラムダンクなどの影響から幅広く知られたのを抜きにしても確かな名曲だと思います。

M4「DON'T TRY SO HARD」はアコースティックなサウンドを軸に曲だけならしっとり聴かせる仕上がりながらもそこに乗った歌詞は疲弊感が強く漂っているのが印象的なバラードで曲単体で聴くよりもアルバムの流で聴く事で魅力が引き立つアクセント的な役割にある一曲といった感じがしますね。それ故に解散後のレーベル主導によるベストに連続して収録するのはちょっと違うような気がします。

M5「Crazy Cat」は3連のリズムが印象的なブルース風味がする曲調にブラスやキーボードサウンドが随所に加味されたポップ寄りなロックナンバーといった仕上がりですね。メロディは聴きやすいけどもがいてるような歌詞なのもまた今作ならではの世界観といった感じがして良い感じです。

M6「Secret Night ~It′s My Treat~」は9thシングルとしてリリースされた曲で元々は作曲を手掛けた栗林誠一郎の89年にリリースされたアルバム収録曲「It's My Treat」が原曲で長戸大幸プロデューサーがカバーを勧めたという誤情報が一部飛び交いつつもw上杉がこの曲を歌いたいと直談判した事でカバーするに至ったそうです。とはいえ原曲を聴いたことがなく、元々全英詞だったのを日本語詞に変えたくらいしか情報がわからない為比較はできませんがこのWANDS版に関しては生のバンドサウンドを取り入れ曲調もこれまでのポップ系からハードなロックへと舵を切った事で路線変更の大きなターニングポイントになった一曲だと思います。当時のリスナーからは賛否両論だったそうで実際この曲辺りからセールスが下がりつつある状況でした後追いで聴いた自分は純粋にカッコ良いなと感じ結構好きな一曲ですね。

M7「Foolish OK」は重視の効いたバンドサウンドと内省的な葛藤からの飛び降りを示唆するような歌詞が印象的なロックナンバーですね。平メロはどっしりしてるけどサビになると結構キャッチーなのもまた痛快な感じで良いです。

M8「PIECE OF MY SOUL」は今作のアルバムタイトル曲で静かに歌いあげるAメロ、バンドが入り徐々に力強さが増していくBメロ、そしてガツンと鳴り響くサビと曲が進むにつれて盛り上がる曲構成が絶妙な仕上がりで今作の収録曲で当初はやや地味な印象を抱いていましたが改めて聴いたら前述した曲構成や"すべては自分次第、幸せはどこにでもある"と歌う歌詞などの魅力に気付かされた事で好印象になりましたね。今後更に好きになっていきそうな気がします。

M9「Jumpin' Jack Boy ~Album Version~」は7thシングルとしてリリースされた曲で今作の中では最も古い93年のまだ路線変更前のポップ期にあたる曲な為今回の収録にあたっては曲調こそ変わらないもののキーボードやシンセサウンドを極力抑え、打ち込みだったベースとドラムを生で録り直したアレンジになってます。シングル版のままだと確実に浮いてたと思うのでバンド主体のこのバージョンは上手いことアルバムの空気に合わせられたんじゃないでしょうか。とはいえ煌びやかなキーボードサウンドと打ち込みリズムならではの疾走感が効いたシングル版も魅力的なので気持ち的な面では難しいところですね(笑)。

ラストのM10「MILLION MILES AWAY」はキーボードの木村真也が作曲を手掛けた曲でバンドと自身担当のキーボードサウンドの絶妙なバランスとメロディで聴かせるミディアムロックな仕上がりで葛藤しつつも"まだ終われない…"という切実な気持ちを歌った歌詞も含めて最後を飾るに相応しい名曲になってます。この時期はまだグループ脱退前ですがビーイングとの音楽的なズレは生じていたと思われる状況を踏まえると歌詞においてその後を示唆してるようにも見えるのがまたなんとも切ないですね。ちなみにこの曲はメンバーチェンジを経た3期体制で発売された97年のベスト盤でセルフカバーしてますがこの歌詞は上杉昇が歌うからこそ響くと思うので複雑な所ですね。ボーカルとギターが辞めてしまい唯一自分だけ残ってしまった中でも解散ではなく続けて行こうと決めた木村氏の心境で聴けばギリギリ共感できるけどなんだかなぁ…。

全体通してこれまでのポップな路線からロックな路線へと舵を切り、歌詞もこれまでのラブソング系から葛藤や迷いといった内省的な描写が増えたこれまでとこの先を繋ぐ過渡期のような仕上がりになった事で当時のリスナーからは賛否両論が分かれたアルバムですがそれでもメロディはポップ感やキャッチーさがあるので聴きやすくサウンドも生音主体になった事で時代を経ても色褪せない感じになってるので路線変更云々を抜きにして聴けば確かな名盤になってます。全体の雰囲気だけではなく曲単体でも光る曲が揃ってるのがまた良いですね。個人的にも今作は最高傑作だと思います。それ故にこの路線が完成する前に上杉と柴崎が脱退し結果的に2期最後のアルバムになってしまったのは改めて残念ですね。

印象度:★★★★★

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和田光司「re-fly」 

re-fly
re-fly
posted with amazlet at 16.08.22
和田光司
ランティス (2015-03-25)
売り上げランキング: 35,877

☆収録曲☆
A01. ヒラリ ~re-fly ver.~:★★★★☆
A02. 風 ~re-fly ver.~:★★★★☆
A03. bravery:★★★★★
B04. 希望ノカケラ:★★★☆
S05. Butter-Fly:★★★★★
A06. re-fly:★★★★☆

発売日:2015年3月25日
レーベル:ランティス

和田光司、2ndミニアルバム(フルアルバム・ベストを通算すると5枚目のアルバム)。

和田光司は1999年4月にアニメ『デジモンアドベンチャー』の主題歌「Butter-Fly」でメジャーデビュー。以降もデジモンシリーズを筆頭にアニメソングをメインに活動していたが03年に上咽頭癌を患い活動休止(当時、医師から「5年後の生存率は40%」と宣告されたそうです)。手術や放射線治療の影響により一時は声を失った時期がありながらも次第に声が出るようになったため05年に活動を再開。以降デジモンシリーズの楽曲やアニメイベントへの出演、同じくデジモンシリーズのED曲を歌っていた声優・歌手のAiMと”KALEIDO☆SCOPE”というユニットを結成するなど積極的な歌手活動を行っていたが11年に癌の再発が発覚し治療に専念する為同年10月に再び活動を休止。その後2年間の休止を経て13年に再び活動を再開。

そこからライブやイベントなどの出演で徐々に活動を活発化し事務所移籍を経て15年に復帰後初の作品となる今作が発売されました。少ない曲数ながらも和田さんらしい曲が詰まった内容となっております。

まずM1「ヒラリ ~re-fly ver.~」は06年一度目の活動再開後初のシングル曲でアニメ『デジモンセイバーズ』OP曲のセルフカバー。他の曲も含めて二度の療養の影響からか歌声が掠れ気味(例えるなら徳永英明みたいな感じかな?)になっており正直最初はあれ?と思いましたが聴き込むと味わいがあり尚且つ前述の経緯を踏まえると深みのある歌唱だなと思いましたね。打ち込みサウンドが目立つものの原曲を進化させたようなアレンジ含めて結果良い仕上がりになってます。

M2「風 ~re-fly ver.~」は01年の楽曲でアニメ『デジモンテイマーズ』挿入歌。M1同様に歌唱に変化が見られつつも良い感じ。M1と比べると原曲の聴き馴染みが薄かった分こちらの方がすんなり良さが見えました。

M3「bravery」は08年に発売されたミニアルバム『ever』に収録された曲で原曲をそのまま収録。タイアップは無いが「Butter-Fly」に通じるような爽快なロックチューンでデジモンシリーズに使われても違和感無い名曲ですね。個人的にも特に好きな曲です。

M4「希望ノカケラ」は本作初出の新曲でデジロック調の楽曲。他の曲と比べるとインパクトに欠けますがこれもアニソン王道な作風で良い曲だと思います。

M5はデビュー曲であり彼の最大の代表曲といっても過言ではない「Butter-Fly」で当時のオリジナル音源をそのまま収録。デジモンシリーズに触れてる方には最早説明不要ですね。他の曲が08、15年の録音に対してこの曲は99年なので時期的にも知名度的にも離れてるので浮いてる気はしますがデジモンシリーズで彼を知ったライトリスナーに向けての選曲なのでしょう。結構若い子もこの曲知ってるって人多いですからね。曲の方はアニソンらしい爽快な曲調と前向きな歌詞が全編通してワクワク感がありアニメの世界観にもマッチした名曲だと思います。また同年11月には映画『デジモンアドベンチャー tri』主題歌として再録音したバージョンがシングルで発売されました(結果的にこれが彼の生前最後の録音に…)

ラストのM6「re-fly」は本作のリード曲。M3、M5に通じる爽快なロックチューンで歌詞もこれまでの彼の代表曲を思わせるフレーズを交えつつもこれからの活動への期待が高まる前向きさも垣間見える名曲です。ちなみにコーラスにはJAM Projectのメンバーで彼と同じ事務所に所属してる遠藤正明ときただにひろしが参加してます。

去年、ふとしたきっかけからデジモンシリーズの音楽を聴くようになりその流れから今作も手に取ってみました。癌による治療の影響からか歌声の変化(本作においてはButter-Fly(99年)とそれ以外(bravelyが08年、残り4曲が15年)の曲でそれを感じることができる)が最初少し気になったものの全体的には「Butter-Fly」に代表されるようなアップテンポかつ爽快なロックが中心となっており少ない曲数も相まって一気に聴ける1枚となっております。その歌声の方も前述のように聴きこんだら慣れてきてこれはこれで味があって良いなと思いましたね。デジモンシリーズの楽曲はデジモンサイドのコンピレーションなどで容易に入手可能ですが和田さん個人のアルバムは数が少なく見つかりにくいので和田さんに興味のある方はまずこのアルバムを聴いてみてはいかがでしょうか?「Butter-Fly」が好きなら聴いて損はない一枚になってますよ。

今作を発売後、ライブの開催が控えており映画『デジモンアドベンチャー tri』の展開含めてここから活動が本格化していくと思われましたが6月に体調の悪化によりライブ開催を延期(結果的に中止)しそのまま活動を休止しその後はTwitterやブログにて近況報告こそしていたものの活動再開のメドは立たず…。そして2016年4月3日、上咽頭癌により42歳の若さでこの世を去りました。自分は初代デジモンアドベンチャーとその後のシリーズはリアルタイムで触れたがそれっきりで去年の今の時期に後追いで本格的に聴き始めたので多くは語れませんが悲しく寂しい気持ちなのは確かです。本人がこの世を去った以上は新しい曲を聴くことは出来ませんがこれからも定期的にこれまで彼が遺した楽曲を聴き続けていきたい所存です。

和田光司さん、42年の人生お疲れ様でした。心よりご冥福をお祈りします。

印象度:★★★★★

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